彼女と彼女の猫

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瑞々しく繊細な映像表現によって、国内外を問わず多くの人に愛される作品を送りだしてきたアニメーション監督・新海誠。そんな新海の原点とも言える珠玉の作品「彼女と彼女の猫」が、俊英スタッフ陣の手によるテレビアニメーションとして、新たな姿でよみがえる。

監督を務めるのは、「涼宮ハルヒの憂鬱」シリーズや「氷菓」など、数多くのヒット作品で演出を手掛けてきた実力派、坂本一也。脚本には、小説版「彼女と彼女の猫」を手掛けた永川成基。キャラクターデザイン・総作画監督に、OVA「彗星のガルガンティア」で総作画監督を務めた海島千本など、本作のために集まった俊英の制作スタッフ陣が、原作から受け継いだ世界観を新たな形で映像化する。

アニメーション制作は、「テラフォーマーズ」「アルスラーン戦記」などで知られるスタジオ・ライデンフィルムが新たに創設した「ライデンフィルム京都スタジオ」が行う。

また、登場人物に命を吹き込む声の出演陣にも、実力派キャストが決定。主人公を演じるのは、数々のアニメ作品で活躍し、新海誠監督作品「言の葉の庭」でも主演を務めた花澤香菜。また物語の語り手となる黒猫の"僕"役を、声優のほか舞台脚本・演出など多方面で活動し、マルチな才能を発揮する浅沼晋太郎が務める。

原作となる「彼女と彼女の猫」は、新海誠が自主制作時代の2000年に発表した5分弱の短編アニメーション作品。一人暮らしの女性の日常生活を、彼女に拾われた猫の視点を通して描いた本作は、映像クオリティーの高さと詩情豊かな演出によって大きな話題を呼び、自主制作CGアニメを対象とした国内で最も伝統のあるコンテスト、「DoGA CGアニメコンテスト」にて第12回グランプリを受賞。時を経ても観た者の心に残り続ける、記念碑的な作品となった。

原作「彼女と彼女の猫」 (C)Makoto Shinkai

2013年にはこの短編アニメーションを元にした、小説版「彼女と彼女の猫」が出版された。気鋭の脚本家・永川成基が執筆を手掛けた小説版では、原作とは異なる視点の連作短編集として、拾われた猫たちを軸にそれをとりまく人々の四季折々の物語を描き出し、作品の世界観に豊かな広がりを与えた。

小説「彼女と彼女の猫」 原作:新海誠 著:永川成基(カンゼン刊)

原作の発表から16年を経た今、形を変えながら息づいてきた
「彼女と彼女の猫」が、テレビアニメーション
「彼女と彼女の猫 -Everything Flows-」としてよみがえる。

原作「彼女と彼女の猫」 (C)Makoto Shinkai